よくあるご質問|ステミラック注|ニプロ医療関係者向け情報

よくあるご質問

ステミラック®注の投与条件に合致しそうな患者がいた場合、患者に投与するには
どうすればよいでしょうか?

投与可能施設までお問い合わせください。なお、ステミラック®注の使用には、採血・骨髄採取・細胞培養等、時間的な制約がございますので、受傷後速やかに、お問い合わせください。なお、お問い合わせは、医師から直接お願い致します。
必要なスクリーニング検査の結果、適応とならない、また、患者の状態、あるいは投与施設の状況によって投与できない可能性もあります。

採血・骨髄液採取は誰が実施するのでしょうか?

末梢血又は骨髄液の採取については、末梢血又は骨髄液の採取に関する十分な経験を持つ医師により採取してください。

ステミラック®注を投与するにあたり、事前に同意説明は必要ですか?

ステミラック®注に関する臨床成績は限られていること及びそれを踏まえた条件及び期限付承認であることを含めた正確な情報について、文書を用いて患者又は家族へ説明し、文書同意を取得した上で使用してください。

AIS A~Cであれば、患者にステミラック®注を投与できますか?

外傷性脊髄損傷で、ASIA機能障害尺度がA、B又はCの患者に限られます。
また、原料(末梢血及び骨髄液)採取が下記の標準的な採取スケジュールを参考に実施可能な患者に投与可能です。
実施内容 実施時期の目安 採取量の目安
受傷から本品適用の決定まで:約2週間
末梢血採取1回目 受傷約2週間後〜4週間後 2回目までの採取量の目安:約480mL
末梢血採取2回目
骨髓液採取 受傷後31日以内を目安に実施 標準採取量:50mL、最小採取量: 20mL
末梢血採取3回目 受傷約4週間後〜6週間後 1回目から4回目までの総採取量の目安:約960mL
末梢血採取4回目

医師であれば、だれでも使用できますか?

弊社が実施するステミラック®注に関する講習会を修了し、添付文書の「用法及び用量又は使用方法」の項の内容を熟知し、脊髄損傷の診断・治療に対して十分な知識・経験を持つ医師のもとで使用してください。
また、「Q.保険給付上で注意する点はありますか?」に記載の医師要件も満たした場合に治療が可能となります。

ステミラック®注の薬価はいくらですか?

15,234,750円(1回分)となっております。(2023年11月時点)

ステミラック®注の副作用には、どのようなものがありますか?

国内第Ⅱ相臨床試験(STR01-03試験)において、ステミラック®注との因果関係があると判断された有害事象は、末梢血採取に起因する貧血(2例2件、重症度Grade2)及び骨髄液採取に起因する穿刺部位疼痛(1例1件、重症度Grade1)であり、いずれも重篤な有害事象には該当しませんでした。また、この試験の観察期間中、死亡例は認められませんでした。

保険給付上で、注意する点はありますか?

厚生労働省保険局医療課長より保険適用上の留意事項について、下記のとおり通知が発出されておりますので、ご留意ください。

保険給付上の注意

  1. (1) ステミラック®注については、最適使用推進ガイドラインに従い、有効性及び安全性に関する情報が十分蓄積するまでの間、本製品の恩恵を強く受けることが期待される患者に対して使用するとともに、副作用が発現した際に必要な対応をとることが可能な一定の要件を満たす医療機関で使用するよう十分留意すること。
  2. (2) 本製品を投与した患者に対するリハビリテーションについては、最適使用推進ガイドラインで示されている要件を満たす医療機関において適切なリハビリテーションを実施するよう十分留意すること。
  3. (3) 本製品の投与開始に当たっては、次の事項を診療報酬明細書の摘要欄に記載すること。

①次に掲げる医師の要件のうち、本製剤に関する治療の責任者として配置されている者が該当するもの(「医師要件ア」又は「医師要件イ」と記載)

ア 医師免許取得後、脊髄領域を含む整形外科に関する10年以上の修練を行い、脊髄損傷に関する十分な臨床経験
(計30件以上)を有し、AIS評価が適切に行えること。

イ 医師免許取得後、脊髄領域を含む脳神経外科に関する10年以上の修練を行い、脊髄損傷に関する十分な臨床経験
(計30件以上)を有し、AIS評価が適切に行えること。

②本製品の製造原料として最初に末梢血の採血を行う時点及び本製品を投与する直前の時点におけるAIS、
なお、供給当初においては、AISがAの患者を中心とした投与が適切であるとされていることから、供給可能量も踏まえAの患者を優先して対応すること。

(平成31年2月25日付 厚生労働省保険局医療課長通知 保医発0225第10号)

ステミラック®注を投与後、リハビリテーションは必要でしょうか?

平成31年2月25日に厚生労働省保険局医療課長より発出された「ヒト体性幹細胞加工製品に係る最適使用推進ガイドラインの策定に伴う留意事項について」(保医発0225 第10号)に記載されている「(2)本製品を投与した患者に対するリハビリテーションについては、最適使用推進ガイドラインで示されている要件を満たす医療機関において適切なリハビリテーションを実施するよう十分留意すること。」に準じ、リハビリテーションを実施してください。

間葉系幹細胞とは?

間葉系幹細胞(Mesenchymal Stem Cells、MSC)は、多くの組織や臓器に存在し、異なる種類の細胞に分化できる多能性を持つ幹細胞の一種です。間葉系幹細胞は骨髄、脂肪組織、筋肉、皮膚など、さまざまな組織に存在します。

再生医療等製品とは?

再生医療等製品は、患者の体の損傷や疾患を治療または修復するために使用されるものであり、以下に掲げる製品であって、政令で定めるものをいいます。

  1. (1) 人又は動物の細胞に培養等の加工を施したものであって、
    イ 身体の構造・機能の再建・修復・形成するもの
    ロ 疾病の治療・予防を目的として使用するもの
  2. (2) 遺伝子治療を目的として、人の細胞に導入して使用するもの
再生医療等製品 | 独立行政法人 医薬品医療機器総合機構 (pmda.go.jp)

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